ベートーヴェンの第九をCDで聴く
ホームズ、今日の「とっておき話」の
ホームセンターからは・・・
第九のことをいろいろ調べたり、書いたりしていたらやはり聞きたくなってきました。
第九は名曲ですので、あまりクラシックはなぁと言う方も、ぜひ1枚CDをお持ちになられてはいかがでしょうか。(合唱に参加するのが一番でしょうが・・・;;(^o^);;)
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音楽的な内容が一番深いといわれる第1楽章。
我々の前にたちはだかる運命の主題。
その運命の主題を一時的に忘れさせてくれる第2楽章のスケルツォ。
そして美しい、実に美しい第3楽章の変奏曲。
乱れた和音で始まる第4楽章
・・・「われわれが求めている音とは何だ!」と絶叫しているようです。そしてそれに答えるかのように第1楽章の導入部が再現、しかしこれを低弦が断固拒否、続いて第2楽章も拒否、あの美しい 第3楽章のテーマにはついつい負けそうになるものの、不屈のベートーヴェンはこの響きにもNOと言わせます。そしてあの誰もが口ずさむ「歓喜の歌」の主題が登場、今まで拒否してきた低弦が まるで別の生き物のように、これを受け入れ、やがて全ての管弦楽がこの主題を響かせていくのです。ここの出だしはホントに感動ものです。
バリトン独唱が「われわれが求めているのはこんな音楽ではない」とうたうのは、初めの低弦の拒否のことですね。そしてやがて、他のソリストと合唱が参加し大合唱を奏でていきますが、音楽はとにかくただひたすら、神の前に突き進んでいくが如く上昇し続けます。
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CDはとにかくものすごい種類の第九がありますので、まずはお好きな演奏家のをどうぞ。
ただし、ベートーヴェンの音楽、とくにこの第九は
人間がさまざまな運命や誘惑を断ち、ただ神の前に立ち返らんという魂の楽曲ですから、カラヤンのような表面的な演奏は向かないかもしれません。
その意味では、今の最新式の音に慣れている耳には
やや古く響くかもしれませんが、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団の第九は、鳥肌が立つ名演です。最後の第4楽章のエンディングといったら、まるでベートーヴェンが乗り移ったかのように、オケが追いつけないのも気にすることなく、しゃにむに突き進みます。これを聞いてしまうと、他の演奏が実に生ぬるい気がしてしまうのは困ったものですが、ここにベートーヴェンの叫びが凝縮されているように感じてなりません。