2007年01月08日
正月という行事
ホームズ、今日の「とっておき話」の
ホームセンターからは・・・
お盆のときに少し行事のことを書きましたが、今日はお正月のことを少しだけ書いてみます。というのも、お盆と正月はふたつで一つという性格のものだからです。
もともと正月のお祝いは1月15日なのですね。今も「小正月」と言って、どんと焼きとかなまはげとかの行事が行われています。
旧暦一月の満月の日、つまり15日に「年の神」を迎え、旧年の豊作を感謝し、新年の豊穣と平和を祈念するというのが古い元旦のお祝いだったとのことです。
つまり、旧暦7月15日前後に行われていたお盆と
ちょうど半年を経て対を成すことから、ふたつで一つというわけです。
ということは、このふたつには何か共通点はないかと思うわけですが・・・
お盆では迎え火をたいて神様を迎えましたね。
では正月はどうやってお迎えしたか。
それは「松迎え」なのです。松は常緑樹で、生命の象徴ともいうべき存在の木なのですが、それを山に行って切り取って家の前に飾ったのです。
そう今に残る「門松」の始まりですね。
一月一日もそうですが、三月三日、五月五日などの、いわゆる「節の日」に神さまに供えることを「節供」
(せちく)と言い、その料理を「節供料理」と言います。それがつまって「せっく」になったというわけです。
年神さまをお迎えし、節供料理でおもてなしをすると神様からもお返しがあるのです。すなわち新しい「魂(たま)」がいただけるんですが、これを「お年玉」と呼ぶようになりました。
今の人たちはこうしたことを知らないでなんとなく新年を迎えますが、欧米とは違う、「イベント」としてではなく、きちんとした宗教行事のひとつとして、年末年始があることを忘れたくないものです。
(参照 「祝祭日の研究」 角川書店)