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お盆☆ホームズ

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お盆☆ホームズ

2006年08月22日
日本の年中行事〜お盆その2

ホームズ、今日の「とっておき話」の
ホームセンターからは・・・

お盆のお話の続きなんですが・・

ところで、「盆と正月がいっしょにきたように忙し
い。」という言葉があります。この言葉からは、

月にも盆のような祖霊信仰という意味がありそう
ということが分かりますよね。
でも、それについては、また正月の時期にでも触れ
るとして、なぜそんなに「忙しい」のでしょうか?
?(´o^)?(゜_!)?

それは・・・

無論、祖霊を迎える準備もありますが、それ以外に
実は「薮入り」(やぶいり)という習慣と無縁で
はないのです。

ん? 薮入りって、なにさ。('ゝ')?
 
江戸時代、長く続いた平和と共に、江戸という大都
会に地方の農村部から奉公に出る子供たちが多くな
りました。その奉公人たちが年に二度、正月の16
日と、盆の7月16日、奉公先から休みをもらい、
実家に帰ることができたのですが、それを「薮入り」
と言いました。

これは相当うれしい日だったでしょうね。久しぶり
に故郷へ帰り、家族と会えるのですから。
そういえば、高校の時、蕪村の「春風馬堤曲(しゅ
んぷうばていのきょく)」18首の始めの2首って
先生が力説してたかな〜。

 やぶ入や 浪速を出て 長柄川
(やぶいりやなにはをいでてながらがは)
 
春風や 堤長うして 家遠し
(はるかぜやつつみ長うして家遠し)

この薮入りは正月のことですけど、奉公先から家に
向かう少女のわくわくした気持ち
が表現されている
という解釈でした。ちなみに、ここでの「堤」は大
阪の毛馬堤です。

同じ蕪村にはまた次のような薮入りの句もあります。

 やぶ入りの夢や小豆の煮へる中
(やぶいりのゆめやあずきのにえるうち)

「久しぶりに薮入りで帰った子供のために、小豆を
 煮ていたら、子供は疲れているのか眠ってしまっ
 た。楽しい夢をみていてほしいことだ。」

母の愛情がほんわかと感じられていい句ですねー。


薮入りは、やがては、嫁いだご婦人も、この日は実
家に帰れるようになったということです。(^o^)


ですから、お盆には、奉公に出ていた子供たちは帰
ってくる、嫁にいった娘も帰ってくるという、一家
勢ぞろいの上に、ご先祖様の霊もお迎えしなくては
ならないという忙しさであったのです。
もっともうれしい悲鳴の忙しさだったでのしょうが。

現代も、何気なく故郷へ帰省しているように思えて
いても、実はこうした慣習が今なおつづいていると
考えられます。また、帰省しなくても、なんとなく
この時期に故郷が気になるのも、われわれ日本人の
奥底にしっかりと刻まれた記憶なのですね。

・・・

やがて、こうした「家」中心の風習や行事は、町や
村での共同で行う行事に発展。盆踊り(もともとは
祖霊供養のためのものだったが、今は、町内などの
娯楽や、観光名物になったりしている大きな盆踊り
もありますね。)や、市町村あげての精霊流しなど
が行われています。京都の五山の送り火等もその例
ですね。


   盆踊りイラスト

そして、その個々の
「家」という概念をもーっと
大きくしたのが、「国家」
なんです。
八紘一宇」(はっこういちう)、戦前は一部軍人
が、天皇を中心とした国家思想に染め上げようとし
て盛んに用いられた言葉と聞きますが、もとを正せ
ば、
神武天皇の国づくりの理想が込められたお言
であります。(日本書紀巻第三)

「世界(八紘:天の下)をひとつの家として、大家
 族のように仲良く暮らす」という意味です。

・・・

このように、日本の伝統的な思想を体現しているの
が「お盆」という風習なのでした。


月遅れの16日。お迎えした祖霊を精霊流しや送り
で、霊をお送りして、お盆は終わります。

   精霊流し

お盆
。たまたま終戦記念日がこの期間に入り、しか
も靖国で、騒々しくなるわけですけど、各家庭に帰
った英霊の方々は、きっとご家族と静かにすごして
おられることと信じたい。

「自分のために、陛下、首相が公式に参拝できない
としたらこんな苦しく悲しいことはない、と祖父は
思っているに違いありません。」と、東條英機元首
相のお孫さん、由布子氏は述べていました。
でも、死して責任をとった霊に対し、なお供養対象
からはずせなどと叫ぶ、情のない傲慢な日本人は、
その昔は存在しなかったように感じます。

信仰心厚い日本人の遺伝子を受け継ぎ、感謝です。

(参考:「祝祭日の研究」角川書店)

 


2006年08月21日
日本の年中行事〜お盆その1

ホームズ、今日の「とっておき話」の
ホームセンターからは・・・


みなさんは今回のお盆はどのようにお過ごしでした
か? 「うちは盆休み返上で仕事!」というバイタ
リティあふれるビジネスマンのかたもいらっしゃる
事でしょう。

今日は「お盆」のことについて少し書いてみます。

    盆踊り写真


お盆で思い出すことってなんでしょう?

お盆・・・盆帰り、盆踊り、迎え火、送り火、精霊
流し、お墓参り・・などなどが思いつきます。
僕も学校で、お盆の詳しい意味を習った記憶のない
世代なのですが、祖父母、両親からは、
お盆とは亡
き人々と過ごす期間
だよと言われてきました。どこ
にいても、極力、お盆の時期は帰省しなさいとも。

  墓参り1イラスト

・・・・

もともと「盆」は旧暦の7月15日を中心に、13
日くらいから16日くらいまでの期間をさしていた
ようです。現在は月遅れとして8月15日前後がお
盆の時期となってますね。

お盆の「盆」という言葉は、もともとは仏教の「盂
蘭盆(ウラボン)」
からきていて、その由来は、罪
をもって先に他界し地獄にいる父母を七世にわたっ
て供養するというものでした。└(´o`)┘
サンスクリットの「ウラボン」とは、苦しみ、特に
「逆さまにつるされた苦しみ」を意味します。

(なんか、ありがたくない日だね、こりゃ(? 。?)

妻の実家で墓参りするお寺さんでは、毎年この時期
に境内で「地獄」を描いた屏風絵を展示するのです
が、このあたりにその理由があるのでしょう。


しかし、現在の日本で行われている風習からは、特
に地獄で苦しんでいる父祖だけを供養対象としてい
るというわけではないと思います。
(「あ、あいつのとこ、お盆のお参りしてる! き
 っと父ちゃん母ちゃんがわりーことしたんだ!!
 言ってやろー、言ってやろ。」・・なんて事ない
 ですものね。;^ 。^;)

迎え火で、祖霊をお迎えし、家族親族は集まって、
その食事の準備をする。今の家族とだけでなく、
亡くなったご先祖様の霊をお迎えしてともに過ご
す、
特にこの一年で亡くなった人は「新盆」として
厚くもてなしをする、つまり、日本古来の
祖霊信仰
が盆の名前を借りて、今に生きていると考えられま
す。

・・・

う〜ん、インド発祥のこの風習は中国を経て、ジャ
パンナイズされたってことですよ。
でね、そのカスタマイズされた中心思想は「家」だ
と思います。

僕たち日本人は、「家」を中心に強く結びつき、い
ま在る日常は、決して現世のものだけではなく死者
たち、つまり各家庭の亡くなった父祖と共有してい
という、実に宗教性に富んだ民族なのですね。

「日本人は無宗教だ!」なんて、そんなことありえ
ないんです。

ちなみに、外国で「信仰している宗教」と問われた
とき、「Nothing(何もないぜ)」なんて答えない
方がいいかも。全く無宗教の人なんて、日本人では
珍しいでしょう。「Buddism」とか「Shinto」と
言ったほうが無難です。(信仰している宗教がある
人はもちろんそれを言ってくださってけっこうです
からね。)

無宗教って、神や仏が存在しているのを前提として
いる多くの国からすると、テロリストやアナーキー
に思われる可能性もあるし。

お盆の話、続きます。

 


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